中央法規出版
福祉・厚生分野で選ばれ続ける出版社

中央法規出版は、福祉、厚生分野で活躍するあなたに

資格取得から専門職としてのキャリアアップまで

「確かな情報」を「わかりやすく」発信する出版社です。

国のカリキュラム法定研修に準拠 書店、オンライン、直販 多彩な販売チャネル 正確で丁寧 ファクトをおさえる編集
本を探す
キーワードから探す
分野から探す
  • おはよう21・ケアマネジャー
  • 資格試験対策書
  • 福祉の教科書
  • 研修テキスト
  • メルマガ登録
  • 動画配信サイト
  • 雑誌広告掲載

自立支援の現場を支える!「生活困窮者自立支援制度人材養成研修」とは?

自立支援の現場を支える!「生活困窮者自立支援制度人材養成研修」とは?
多様で複合的な課題(経済的困窮、社会的孤立、ひきこもりなど)を抱え生活に困窮している方を地域全体で支える「生活困窮者自立支援制度」。
「生活困窮者自立支援制度人材養成研修」は、生活困窮者自立支援法に基づき、生活困窮者自立相談支援事業等の窓口で相談支援を行う職員の専門的な知識やスキル習得のための研修制度です。
研修は、生活困窮者支援の現場で、より実効性の高い支援を行える人材を育成するための必須研修として位置づけられています。

それでは、研修の目的、研修体系を確認していきましょう。
生活困窮者自立支援制度従事者養成研修テキスト
生活困窮者自立支援制度従事者養成研修テキスト
商品説明
「生活困窮者自立支援制度人材養成研修」の研修テキスト。令和7年度の改正法施行を踏まえ、新たな研修体系に沿った目次構成で、最新の手引き・ガイドラインの内容を盛り込み発行。初任者研修・ステップアップ研修の学びと実践をつなぐテキスト。
書籍情報
著 者:
生活困窮者自立支援制度人材養成研修テキスト編集委員会=編集
発行月:
2026年06月
ISBN:
978-4-8243-0451-3
3,740円税込

1.研修の目的:なぜこの研修が必要なの?

生活困窮の背景には、家計の困窮だけでなく、ひきこもり、依存症、精神疾患、人とのつながりの欠如など、複合的な課題が絡み合っていることが少なくありません。
この研修は、多様で複合的な課題(経済的困窮、社会的孤立、ひきこもりなど)を抱える方に対し、包括的かつ継続的な支援を行う支援員の育成を目的としています。

主なねらいは以下の3つです。
①知識の平準化
制度の正しい理解と、全国どこでも質の高い支援を提供できる基礎を養います。
②実践力の向上
相談者の声に耳を傾け、アセスメント・プランニングする力の向上を図ります。
③ネットワークの構築
地域の関係機関(医療、福祉、労働など)と連携・協働するためのノウハウを学びます。

2.研修の体系(初任者研修→ステップアップ研修)

現行の研修体系は、下図のようになっています。

図:「生活困窮者自立支援制度人材養成研修」の研修体系(令和7年度~)
①研修の構成
この研修は、初任者研修とステップアップ研修で構成されています。
初任者研修 新規採用の支援員を対象とした基本研修。
国研修と都道府県が実施されます。
ステップアップ研修 実務経験を積んだ職員向けの専門研修。
実務経験2年目以上の現任者を対象に、全国6ブロックで実施。

それぞれ基本方針が定められています。初任者研修の基本方針は、
  • 支援員が「誰に対して、何のために、いつ、何をするのか」を意識できる人材となる。

ステップアップ研修の基本方針は、
  • 困窮者支援を通じた「地域づくり」を具体的に展開できるような人材となる。
  • 自らの支援や制度の理解を深め、自らの言葉で説明したり、研修を担うことができる人材となる。
  • 支え合い学び合う風土を作ることのできる人材となる。

と、設定されています。

②受講対象者
主に、各自治体で、もしくは委託を受けて「生活困窮者自立支援事業」を担う専門職の方々が対象です。
自立相談支援機関の相談支援員、主任相談支援員、就労支援員などをはじめ、就労準備支援事業の支援員、家計改善支援事業の支援員、子どもの学習・生活支援事業の支援員、居住支援事業の支援員、自治体の行政担当者(制度を運営・管理する職員)がこの研修を受講します。

③研修実施主体
実施主体は、国及び都道府県・指定都市とされています。
国(厚生労働省): 全国共通の標準的な研修。
都道府県・指定都市:地域の実情に応じた研修(実施のためのガイドラインも整備)。 

それでは、研修でどのような内容が教えられているのか確認し、研修を受講するメリットを知りましょう。

3.主な研修内容

①制度の理念と基本姿勢
生活困窮者自立支援制度は「人が人を支える制度」であり、「生活困窮者の自立と尊厳の確保」「生活困窮者支援を通じた地域づくり」という2つの目標と、「包括的」「個別的」「早期的」「継続的」「分権的(創造的」という5つの支援の形が理念として掲げられています。
こういった、制度の理念を学ぶとともに、「本人主体の支援」とは何か、困窮に至った背景(社会的排除や孤立)への理解といった、支援員としての基本姿勢を学びます。

②相談支援の技術
信頼関係(ラポール)の構築、アセスメント(課題分析)の技法を学びます。課題を整理し、支援プラン(自立支援計画)を作成するプロセスを学びます。

③多機関連携のあり方
所属機関における連携、自立相談支援機関との連携に加えて、福祉事務所、ハローワーク、NPO、企業等との具体的な連携のあり方を学びます。

④地域づくりの手法
相談者の居場所作りや就労の場の創出など、困窮者支援を通じた地域づくり、地域資源の発見・活用・開発について学びます。

⑤事例検討
実際のケースを用いたケーススタディを行います。他地域の相談員との意見交換による、新しい気づきの獲得も見られます。

4.受講するメリット

研修に参加することで、日々の業務を実践する力が身につきます。加えて、以下のようなプラスの変化も生まれます。

・他の自治体の先進的な取組みや、新しい支援手法を学ぶことができ、支援の引き出しが増えます。
・複雑なケースに対して、周囲や他機関とどう連携すればよいか、どうSOSを出せばよいかがわかり、「抱え込み」や「バーンアウト」を防ぐことができます。
・全国・地域の仲間とつながることで、孤独になりがちな支援の励みになり、モチベーションの向上につながります。

5.まとめ

生活困窮者自立支援は、単にお金や仕事を提供するだけでなく、その人が「地域で安心して自分らしく生きていくこと」を伴走型で支援する仕事です。
「相談に来てよかった」と思ってもらえる窓口づくりのために、そして、支援員自身が迷わず自信を持って伴走できるように、この人材養成研修は、制度の要と位置付けられており、明日の支援を支える確かな土台となっています。

生活困窮者支援参考サイト
〇厚生労働省HP生活困窮者自立支援制度
〇「困窮者支援情報共有サイト~みんなつながるネットワーク~」