事例で学ぶ 福祉専門職のための意思決定支援ガイドブック
意思決定支援の目的は、本人の自尊心を高め、人生をより前向きに生きる力を生み出すことといえる。
本書では、意思決定支援に関する各種ガイドラインをもとにその理念や原則を整理するとともに、七つの実践事例から意思決定支援の本質と具体的な支援方法を探る。
目 次
序 章 「意思決定支援」の考え方
・障害者権利条約第12条と国内法
・まず「支援付き意思決定」と「代理代行決定」を区別する
・「意思決定支援」に関する三つの原則
ほか
第1章 日常生活と意思決定支援
・「日常生活」に行う意思決定の支援
・日常生活でのかかわり方
―エンパワメントの相とレスキューの相―
・日常生活でどのようなことを積み上げるか
第2章 国内の意思決定支援に関する動向
・国内の「意思決定支援」ガイドラインの発出
・「意思決定支援」における決定主体とは
―支援付き意思決定と代理代行決定の区別について―
・国内の「意思決定支援」ガイドライン同士の関係性について
―定義上のずれを意識する―
第3章 意思決定支援の実践に向けたポイント
プロセスを意識する
・意思決定支援ガイドラインを踏まえた意思決定プロセスの全体像
・まずは支援付き意思決定のプロセスから
・支援付き意思決定からの移行が検討される場面
ほか
第4章 意思決定支援チームの構築に向けて
・チームアプローチにおける阻害要素とファシリテーションの重要性
・意思決定支援会議のための事前準備方法
第5章 意思決定支援における相談支援専門員や介護支援専門員の役割
・公的福祉に偏重したサービス提供の限界
・提供すべきサービスの質と量の拡充
・相談者と相談援助職との関係性
ほか
第6章 事例から考える意思決定支援の実際
・急な生活の変化に戸惑う統合失調症のある淳さんとともに
どこでどう暮らすかを考える
・一人で暮らすことになった認知症のある桃子さんとともに
今後の住まいについて考える
・「大好きなアイドルのコンサートに行きたい!」自閉症のある
花子さんとともに意思実現のためのプロジェクトチームを立ち上げる
ほか
終 章 関係資料
・障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン
・人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン
・認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン
著者 | 名川 勝、水島俊彦、菊本圭一=編著/日本相談支援専門員協会=編集協力 | 判型 | B5 |
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ISBN | 978-4-8058-5969-8 | 頁数 | 178頁 |
発行日 | 2019年12月20日 | 価格 | 2,640円(税込) |