生活困窮者を支える連携のかたち

複合的な課題を抱える生活困窮者の支援には、専門家・非専門家を問わず、地域のさまざまな関係者の「つながり」が求められる。
本書では、難しいとさえる「多職種連携」をキーワードに、連携の本質と具体的なノウハウを解説する。
連携のあり方を考えるための10の事例も紹介。


目  次
第1部 講義編
 第1章 連携とは何か
  ・複数の機関がかかわる
  ・連携のメリットとデメリット
  ・連携とは
  ・相互関係の過程
  ・まとめ
 第2章 連携という関係
  ・連携に必要な心構え
  ・「顔の見える関係」とは
  ・「顔の見える関係」を通して観ているもの
  ・一貫性
  ・まとめ
 第3章 連携の阻害要因と促進要因
  ・連携の阻害要因と促進要因
  ・文化的自己観
  ・情報処理様式の相違
  ・連携の促進要因
  ・まとめ
 第4章 「連携」の未来図
  ・具体的支援は事例イメージの共有から
  ・「連携」の2つのパターン
  ・連携に必要なメンテナンス
  ・連携のタイプとレベル
  ・未来図:「個別事例」→「連携」→
    「地域づくり」
  ・まとめ

第2部 事例編
 第1章 個別支援
  1 デイサービスを利用する母親に
    無心する長男
    ―戦略的な就労支援と家族の絆の復活―
  2 指導違反で生活保護廃止、
    その後の支援を頼みたい
    ―職業評価・マッチング・定着支援、
      そして自立へ―
  3 介護離職の経験を再就職に活かした
    50歳代男性の支援
    ―本人の職場定着を見届けて逝った母―
  4 更生をめざす若者への社会復帰支援
    ―個と個のつながりが広げる支援―
  5 虐待、ことばの壁、
    生活困窮に縦割り行政
    社会に翻弄される母子家庭
    ―助言や指導ではなく、本人にかかわり、
      付き合う支援―
  6 知的障害、ネグレクト、保護廃止
    ―複合的な課題をかかえる7人家族への支援―

 第2章 個と個をつなぐ支援
  7 「支援される側」から
    「支援する側」へ(前編)
    ―仕事につなぐ、その先へ…―
  8 「支援される側」から
    「支援する側」へ(後編)
    ―個と個をつなぐ、インフォーマルケア―
  9 「支援する側」から
    「支援される側」へ
    ―行ったり来たり、
      インフォーマルケアシステム―
  10 重層的な地域ケアシステム
    ―顔がわかる関係→顔の見える関係→
      価値観を共有できる関係へ―

書籍データ
著者上原久=編著 判型A5
ISBN978-4-8058-5583-6 頁数188頁
発行日2017年11月 1日 価格2,200円(税込)
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