事例で学ぶ認知症の人の家族支援 認知行動療法を用いた支援プログラムの展開
本書は、認知症の人の家族介護者がたどる心理的ステップの解説から、認知行動療法を用いた家族支援の実際まで、家族介護者を支援する方々に知っておいてほしい知識をまとめた。
豊富な事例による解説とすぐに使える支援プログラムを収載。
今日から役立つ家族支援の指南書。
目 次
第1章 認知症の人の家族介護者がたどる
心理的ステップ
1 家族介護者のたどる4つの心理的ステップ
・とまどい・否定の時期
・混乱・怒り・拒絶・抑うつの時期
・あきらめ・割り切り・適応の時期
・理解・受容の時期
第2章 認知行動療法を用いた家族支援の実際
1 認知行動療法とは
2 「考え方」が変わると
「感情」や「行動」も変わる
3 介護肯定感が困難を乗り越える力に
4 本人の主観的世界を理解し、
同じ世界に立つ
5 本人の「現在位置」の確認
~横並びのサポートで今ある力を支える~
6 伝わるのは話の内容より、話し手の感情
~「快」か「不快」かがポイント~
7 「快」を送るコミュニケーション
8 望ましい行動を引き出す方法
~「きっかけを変える」、「正の強化」などの
対応~
9 望ましくない行動を減らす
~「きっかけを変える」と
「対応を変える(消去)」~
10 いつものパターンを変えてみる
~よい循環へのコミュニケーションの変化を
起こすヒント~
第3章 家族支援プログラムの展開
1 家族支援プログラムの概要
・プログラムの目的・流れ
・訪問・電話セッションの流れ
2 プログラムの展開:オリエンテーション
・オリエンテーションの流れ
・プログラムの説明・認知症の人と家族の
アセスメント・信頼関係の構築
・認知症の特性を把握する
3 プログラムの展開:第1回の支援
・第1回のねらいや内容
・家族介護者がたどる
心理的ステップの理解
・つながりの再確認を行う
・認知症の人と家族介護者の心は
合わせ鏡
・介護者の健康度、ゆとり、
サポート環境を見直す
ほか
第4章 認知症の人の家族に効果的な支援
1 科学的根拠に基づく認知症の人の家族支援プログラム
・介入方法の効果の有無を検証
・何の効果を測るか、求めるか
・日本における認知症の人の家族介護者への介入研究
・諸外国における認知症の人の家族介護者への介入研究:臨床的な文献レビュー
・認知症の人の家族介護者のソーシャルサポートに焦点を当てた介入プログラム:
システマティック・レビュー
2 効果があるとされた家族支援プログラムの具体的内容
・グループ対処法
・個人対処法
・グループ行動マネジメント法
・個別行動マネジメント法
・総合的な介入プログラムの検証研究
・REACHプロジェクトのESPプログラム
3 さまざまなプログラムの共通点と特徴
・各プログラムの特徴の整理
・本書で紹介している家族支援プログラムとの関係
著者 | 福島喜代子=編著/結城千晶=著 | 判型 | B5 |
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ISBN | 978-4-8058-5471-6 | 頁数 | 200頁 |
発行日 | 2017年2月15日 | 価格 | 2,640円(税込) |