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特集

メディアなどで話題になっている注目本、オススメ本、売れ筋本、アプリのご紹介

「認知症」を知り、より深く理解するための本

急激な高齢化に伴い、日本では65歳以上の認知症の人の数は約600万人(2020年現在)と推計され、近い将来高齢者の約5人に1人が認知症になると言われています。
認知症は進行性の病気で効果的な治療方法はまだ確立されていませんが、認知症になったからといって何もかもわからなくなったりその人らしさまで失われるわけではありません。周囲の人の対応や理解のあり方が病気の進行に強く影響を与えます。
ここでは、認知症を理解するうえで脳科学の視点からわかりやすく解説した最新刊と、認知症研究の第一人者であった長谷川和夫先生関連の本などを紹介します。認知症を知り、さらに深く理解するためにぜひご活用ください。


新刊

なぜ、認知症の人は家に帰りたがるのか
脳科学でわかる、ご本人の思いと接し方

恩蔵絢子、永島徹=著
A5判/232頁
2022年7月発行

アルツハイマー型認知症の母親と暮らす脳科学者が解説する
認知症の人の行動や思いの理由


認知症の人が生活する上で直面しがちな34の困り事を事例としてとりあげ、なぜそのような行動をとるのか、家族や介護職はどうかかわれば良いのかを脳の器質的特徴を踏まえて解き明かす。医学モデルでも生活モデルでもない、脳科学からのアプローチを示したはじめての書。

<主要目次>
少し長いはじめに ~母が認知症になってからの学び~

事例 認知症の人が生活場面で直面する困難とアシストポイント

事例01 なぜ、ふとした瞬間、次に何をしようとしていたのかわからなくなるのか。

事例02 なぜ、同じことを何度も聞いてくるのか。

事例03 なぜ、物の使い方がわからなくなるのか。

事例04 なぜ、受診の話をすると怒り出すのか。

事例05 なぜ、実際にはできていないことを、できたと言い張るのか。

事例06 なぜ、何度もお米を炊いてしまうのか。

事例07 なぜ、同じ物をいくつも買ってしまうのか。  ほか



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認知症を研究するきっかけ

 7年前の母は、それまでは家のことをすべてテキパキとやってくれる人だったのに、本当に小さなことで失敗をするようになっていました。今までと味噌汁の味が変わった。買い物に行って必要なものを買わずに帰ってきた。約束を破った。そういう様子を見ていると、認知症は進行性の病気といわれているので、これからどんなことになっていってしまうのか? 母は母でなくなってしまうのか? と、どんどん不安になってしまいました。
 しかし、母と暮らしていくうちに、こういう疑問に変わっていきました。あれ? そもそも「母らしさ」とはなんなのだろう? 私は何を根拠に、母は母でなくなってしまうと言っているのだろう? 買い物や料理ができなくなったのを嘆くのは、もしかして母を「自分に何をしてくれるか」という便利でしか見ていなかったからではないか?(中略)
 「母親」という役割としてではなく、1人の人として母を見ることはできないか? また、そういうふうに母を見ることができたとき、その本質的部分は、認知症で何か影響を受けるのか? 今まで、認知症によって人が変わったようになるなどと言われることがあったけれども、それは本当か?
 私は脳科学者として、このような疑問を確かめたい、と思うようになりました。それで、母の行動の観察とそれについての脳科学的分析を毎日生活の中でやってみることによって、認知症になっても「その人らしさ」は変わらない、と確信を持つようになりました。 (「少し長いはじめに ~母が認知症になってからの学び~」より)



著者紹介

恩蔵絢子(おんぞう・あやこ) 1979年神奈川県生まれ。脳科学者。専門は自意識と感情。
2007年東京工業大学大学院総合理工学研究科知能システム科学専攻博士後期課程修了(学術博士)。東京工業大学大学院で脳科学者の茂木健一郎氏の研究室に入る。
現在、金城学院大学、早稲田大学、日本女子大学で非常勤講師を務める。

永島徹(ながしま・とおる) 1969年栃木県生まれ。2003年NPO法人風の詩設立、同法人理事長。
認知症単独型通所介護デイホーム風のさんぽ道施設長、居宅介護支援事業所ケアプランセンター南風所長、社会福祉士事務所風のささやき代表を務める。
認定社会福祉士、主任介護支援専門員、認知症ケア専門士等の資格を持つ。

認知症とともに日々を豊かに過ごすために

父と娘の認知症日記
認知症専門医の父・長谷川和夫が教えてくれたこと

2021年1月発行


認知症になってむしろ世界が広がった! 自らも認知症になった専門医が家族に望んだケアとは。その思いに家族はどう応えたか。父の日記や写真を元に60年の歩みを長女の視点でつづるフォトダイアリー。不安を乗り越え、認知症とともに日々を豊かに過ごすヒントがつまっている。本人・家族にエールをおくる1冊。

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認知症でも心は豊かに生きている
認知症になった認知症専門医 長谷川和夫100の言葉

2020年8月発行


認知症になり、ようやく本物の認知症研究者になれた 認知症医療の第一人者であり、2021年11月に惜しまれつつ亡くなられた長谷川和夫先生。自らが認知症になり初めてわかったこと、認知症の当事者、家族など認知症と向き合うすべての人に送る言葉をまとめた一冊。穏やかに綴られる言葉が、認知症が不安な人、認知症の人を支える人の心を解きほぐす。

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好評既刊

認知症の人を元気にする言葉かけ・不安にさせる言葉かけ
尾渡順子=著

2022年4月刊行


不安からさまざまな行動をとってしまう認知症の人とのコミュニケーションをわかりやすく解説。介助の場面やBPSDの出現場面ごと、適切な言葉かけ(対応)と悪い言葉かけ(対応)を具体的に整理。認知症の人に安心して生活してほしいと願う介護職や家族介護者に役立つ1冊。

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