介護福祉士とは?

介護福祉士は、介護に関する専門職の国家資格です。介護が必要な高齢者や障害のある人に対して、日常生活がスムーズに営めるように、その人の状況に応じた介助をしたり、介護に関する相談に応じたり、介護者に対する介護に関する指導を行ったりすることが主な仕事となります。
この資格は、1987年の「社会福祉士及び介護福祉士法」制定と同時に誕生し、高齢化の進展とともにその重要性が注目されてきました。そして、2011年の「社会福祉士及び介護福祉士法」の改正では、介護福祉士の業務に喀痰吸引と経管栄養が追加され、医行為の一部を行うことができるようになるなど、介護福祉士への期待はますます高まっています。


※国家資格には「名称独占」と「業務独占」の2種類の資格がありますが、介護福祉士は「名称独占」です。資格を持っている人だけが「介護福祉士」と名乗れますが、業務に関しては資格を持っていない人も行うことが可能です。医師や看護師などの資格は「業務独占」となります。

仕事の内容は?

介護福祉士の仕事の範囲は多岐にわたります。

高齢者や身体上・精神上の障害がある人への身じたく、移動、食事、入浴・清潔保持、排泄、睡眠などといった身辺介助だけでなく、健康管理、家事援助のほか、介護計画の作成、他職種との連携、本人や家族からの相談対応などがあげられます。

特別養護老人ホームで働く介護職のある一日

08:30今日は日勤。出勤したらすぐに介護日誌に目を通して、前夜あったことをチェック。施設内をひと回りして、入所者に声をかける。
09:00スタッフミーティング。夜勤スタッフからの報告を受ける。Tさんについての報告の中で気になる症状があったので、看護職員に相談する。
10:00排泄介助、ベッドメーキングなどのヘルプ。スタッフが1人風邪で欠勤したので、人手不足で忙しい!
11:00昼食介助。自室から食堂までの移動介助や食事介助を行う。食後には口腔ケアやトイレへの案内も。
12:30昼休み。同僚とおしゃべりしながらスタッフルームでお弁当を食べる。唯一、ほっとひと息つける時間。
13:30入浴介助。Nさんが「気持ちいい」と笑顔を見せてくれた。うれしい!
15:00カンファレンス。入所者の家族にケアプランを提示し、今後の方針などを話し合う。
17:00緊急会議。施設の運営方針について話し合わなくてはならない件が発生し、各担当責任者が集まる。
18:00退勤。自宅に帰って夕飯作り。

どんな人を対象に、どんなところで働くの?

高齢者

対象施設で暮らす高齢者、施設や機関を利用する高齢者、在宅で介護を受けている高齢者、およびその家族
職場特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、デイサービスセンター、グループホーム、対象者の自宅など

ハンディキャップのある人

対象身体障害者、知的障害者、およびその家族
職場障害者支援施設、グループホーム、福祉ホーム、対象者の自宅など

訪問介護を必要とする人

対象身体介護を必要とする人、生活援助を必要とする人
職場特別養護老人ホームなどの社会福祉法人、株式会社、NPO法人などの訪問介護事務所

資格を取るまでの道のりは?

大きくわけて3つのルートがあります。

実務経験ルート

第29回国家試験から、実務経験ルートによる受験資格は、実務経験3年以上かつ実務者研修を修了した人となりました。



※「実務経験3年以上」で、「介護職員基礎研修課程」と「喀痰吸引等研修(3号研修を除く)」の両方を修了している場合、「実務者研修」を修了した方と同様に受験資格となります。

福祉系高校ルート


※平成20年度以前に福祉系高等学校(専攻科を含む)に入学し、卒業した方、特例高等学校(専攻科を含む)を卒業し、9か月以上介護等の業務に従事した方が、「実技試験の免除」を申請する場合は、「介護技術講習」を修了する必要があります。

養成施設ルート

※介護福祉士養成施設卒業年度の翌年度の4月1日から5年間継続して社会福祉士及び介護福祉士法第2条2項に規定する介護等の業務に従事したことを従業先の事業主等から証明(従業期間が連続して1825日以上で、従業日数が900日以上)いただき、試験センターに提出が必要です。


介護福祉士国家試験について

試験は毎年1回行われます。筆記試験と実技試験に分かれていて、筆記試験は1月下旬に、実技試験は筆記試験合格者に対し、3月上旬に行われます(実務者研修を終了した人は、実技試験が免除されます)。

なお、旧カリキュラムの福祉系高校(または「特例高校」)の場合は、実務者研修を修了しても実技試験は免除できません。介護講習会を修了する必要があります。

筆記試験科目

試験科目は、下記の12科目+総合問題となります。総合問題では、4領域(人間と社会、介護、こころとからだのしくみ、医療的ケア)の知識および技術を横断的に問う問題が、事例形式で出題されます。

  1. 人間の尊厳と自立
  2. 人間関係とコミュニケーション
  3. 社会の理解
  4. 介護の基本
  5. コミュニケーション技術
  6. 生活支援技術
  7. 介護過程
  8. 発達と老化の理解
  9. 認知症の理解
  10. 障害の理解
  11. こころとからだのしくみ
  12. 医療的ケア
  13. 総合問題

出題基準・合格基準

財団法人社会福祉振興・試験センターにより「出題基準・合格基準」が公表されています。
出題基準・合格基準の詳細はこちらを参照ください。

 合格体験記は、こちらを参照ください。

筆記試験内容

出題形式/5つの選択肢から1つを選ぶマークシート方式
出題数/125題

実技試験内容

介護等に関する専門的技能。事例に基づいた問題が出され、実際にモデルに対して介助の動作を行います。

第30回(平成29年度)受験データ(厚生労働省発表)

受験者数/92,654名
合格者数/65,574名
合格率/70.8%

資格取得等に関する問い合わせ先

公益財団法人 社会福祉振興・試験センター
152-0002 東京都渋谷区渋谷1-5-6 SEMPOSビル
TEL:03-3486-7521
試験案内専用電話 TEL:03-3486-7559