野澤さんの文章は、いつも優しい。でも、心に突きつけられるものがある。「弱くていい。そんな自分を誇っていいんだよ。」温かいまなざしから生まれる言葉は、人を包む力がある。
――南雲明彦 講演家・ディスレクシア当事者
現代社会が崩れていくなかで、孤独を知る筆者が、内向する絶望のなかに、一縷の望みとして若者や当事者の声を全身で受け止める。リアルないのちの共鳴に可能性を見つける。地域共生社会の本質が問われる一冊。――原田正樹 日本福祉大学 学長
知的障害のある人々の造形表現をより多くの方々に知ってもらおうという運動の中で本書の著者野澤さんと知り合った。障害を、生きる上での当人およびその家族の弱みとしてしまう社会の仕組みを容認できない、ドンキホーテのような野澤さんの正義感に惚れ込んでしまった。いかに日本社会が劣化しつつあるか、野澤さんの正義感と言う尺度がものの見事に暴き出している。――青柳正規 東京大学名誉教授・多摩美術大学理事長・元文化庁長官
生き方に悩む会社員や企業のダイバーシティ担当者にぜひお読みいただきたい。「誰かにやさしくすることができる自分を探している」との一節がセカンドキャリアを探索中の自分の胸に刺さりました。
――池口武志 定年後研究所所長
本書に登場する岡部さんの厳しさが、介助者への愛でもある。困り感を抱える相手に対する同じ人間としての共感性と、専門性が仕事を楽しくする。いじめの加害者は、共感性が失われ、それが正義だと思ってしまう。 やはり、大人の暮らしは、個室ですね。私も他人と一緒の部屋の暮らしは、遠慮したいです。