生活排水処理改革 持続可能なインフラ整備のために
人口減少社会を迎え、公共インフラの在り方に関しては、その持続可能性が問題となっている。
本書は生活排水処理インフラである、下水道と浄化槽の現状と展望を踏まえ、持続可能でリーズナブルな「浄化槽」が適切な選択肢であることを様々な角度から検証したものである。
目 次
第1章 人口減少社会と
インフラの持続可能性
1 納税者の減り続ける国・ニッポン
2年で鳥取県居住人口と同程度の人口減少
“母数”減による少子化と、市町村の消滅可能性
ほか
2 人口減少下のインフラ整備
進む老朽化、一斉に押し寄せる
インフラ更新需要
インフラ維持管理・更新費用、
20年後は5割増に
ほか
第2章 生活排水処理インフラの現状と展望
1 「集合処理」と「個別処理」
地域で一括処理するか、
1軒1軒個別に処理するか
重厚長大の集合処理インフラ、
モジュール型の個別処理インフラ
ほか
2 整備状況
いまだ人口の1割が「生活排水未処理」
2030年代半ば以降は
人口とインフラ整備水準が逆転?
ほか
3 下水道事業の財政収支
下水道の費用負担、
「汚水は使用料で、雨水は税で」の“原則”
初期団体の使用料を抑えるための公費投入
ほか
4 不合理な選択、不都合な真実
価格を通じた合理的選択のメカニズムの不発
下水道のほうが“割安”という誤解、
不都合な真実
ほか
第3章 浄化槽という選択肢
1 “つなぎ”的存在から、
恒久的な汚水処理施設へ
「1億総水洗化」政策と、全国的普及をみた単独処理浄化槽
生活排水問題、合併処理浄化槽の「小型化」「高性能化」による解決
ほか
2 浄化槽と下水道の差は何か
浄化槽も下水道もメカニズムは同じ
強いていえば、「オンサイト/オフサイト」の違い
ほか
3 「浄化槽の劣る点」を検証する
浄化槽と下水道の差は「軽乗用車と普通乗用車」の如し
4 近年の浄化槽の動向と展望
「膜分離技術」を活用したニュータイプ
災害発生時の避難所「あんしん衛生トイレ」
ほか
第4章 今、ここから始める課題解決
1 持続可能でリーズナブルなインフラへ
国の財布は“頼み”にできない
住民には「これから何が起こるか」を伝える
ほか
2 「垂れ流し根絶」のために
1900万人が未処理の生活雑排水を垂れ流し
既設単独処理浄化槽は合併型への転換を義務づけ、撤去費用は全額補助
見直し後の全体像
著者 | 『生活排水処理改革―持続可能なインフラ整備のために―』をつくる会=編 | 判型 | A5 |
---|---|---|---|
ISBN | 978-4-8058-5486-0 | 頁数 | 194頁 |
発行日 | 2017年3月31日 | 価格 | 1,650円(税込) |
関連商品
