ケアマネジャーとは?

ケアマネジャーは介護に関する専門職であり、福祉や保健医療の分野での実務経験がある人が取得できる公的資格です。正式には「介護支援専門員」といいます。ケアを必要とする人の相談に乗り、最適なケアが受けられるように総合的なコーディネートやマネジメントをするのが主な仕事です。2000(平成12)年4月に介護保険制度が始まるにあたって誕生した資格です。

仕事の内容は?

ケアマネジャーは支援が必要な人、その家族などからの相談に応じて、その人が心身の状況に応じて最適なサービスが受けられるように、総合的なコーディネートやマネジメントを行います。介護保険制度を推進していくうえで、支援が必要な人やその家族と、介護サービス等を提供する施設や業者とをつなぐ橋渡し的な役割を担っています。

具体的には、利用者との面談、ケアプランの作成、介護サービス等を提供する施設や業者との調整、モニタリングの実施などがあげられます。

居宅介護支援事業所で働くケアマネジャーのある一日

06:00起床。眠い目をこすりつつ洗濯機を回す。朝食とお弁当の準備。新聞にさっと目を通し、洗濯物を干す。
07:00夫と子ども起床。3人で朝食をとる。朝の身支度はいつもあわただしい。
08:00忘れ物をチェックし、3人で一緒に家を出る。夫の車を見送ったあと、子どもを助手席に乗せ、出発。保育園に子どもを預け、いざ職場へ。
08:45職場到着。今日の予定を確認する。
09:00朝礼を兼ねた事業所内ミーティング。
09:20週末に退院予定の方のことで病院のソーシャルワーカーと電話で打合せ。
09:401件目の訪問へ出発(事業所の公用車を使用)。来月の利用票を渡しながら、デイサービスでの様子を尋ねる。「知り合いに会えるので、家にいるより楽しい」と話される。帰り際は笑顔で手を振ってくださる。
11:002件目の利用者宅を訪問。住宅改修を検討中のため、今日は福祉用具事業者にも来てもらった。近くの駐車場で事業者と落ち合い、同行訪問。アセスメントの結果、転倒リスクが高まっていることから、手すりの設置と段差解消のための改修を行うことになる。
12:00職場に帰り、昼食。同僚と談笑するなにげない時間だが、情報交換も兼ねた貴重なリフレッシュタイム。
13:00本日3件目の利用者宅を訪問。80代の独居女性。前のケアマネから担当を引き継いで約2カ月。今日はじっくりお話を伺うつもりで訪問。波瀾万丈の人生の軌跡を生き生きと語られる。記憶力、判断力もしっかりしておられ、強み(ストレングス)をたくさんお持ちの方と確認できた。
15:00来月の提供票を持ってサービス事業所を訪問(2件)。担当の方とモニタリング事項のすりあわせなどを行う。どの事業所もていねいにかかわってくださっており、感謝。
16:00朝、電話で打合せをした方の件で入院先の病院へ。退院後の食事では、誤嚥予防のためにとろみ剤の添加が必要とのこと。管理栄養士からの説明を受けてはいるものの、家族は初めて使用するとろみ剤に困惑気味。退院前に具体的な手順等をもう一度説明してもらえるよう、医療ソーシャルワーカーに調整を依頼する。
17:00事業所へ戻る。「記録はその日のうちに」が我が事業所のモットー。一日の動きを振り返りながら、コンパクトな記述を心がける。
18:00退勤。保育園へ子どもを迎えに行く。途中、遠くの山並みの向こうに綺麗な夕焼けが広がり、ふっと心が癒される。
19:00帰宅。就寝までのドタバタは毎日のことだが、明日も元気に働くために12時前に就寝。

どんな人を対象に、どんなところで働くの?

対象

在宅や施設で生活する支援が必要な高齢者、施設や機関を利用する高齢者、およびその家族が対象となります。なお、介護サービス等は、要介護状態や要支援状態になった場合に受けることができるものです。

職場

・居宅介護支援事業所(在宅介護支援センターなどに併設されているものや独立して事業を行っているところなど、さまざまな形態があります)
・地域包括支援センター
・特別養護老人ホーム
・介護保健施設 など

資格を取るまでの道のりは?

ケアマネジャーとして働くには、「介護支援専門員証」を取得しなければなりません。それにはまず、「介護支援専門員実務研修受講試験」を受ける必要があります。その試験に合格したうえで、「実務研修」を修了し、各都道府県の介護支援専門員名簿に登録することで、資格が取得できます。

介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格

  1. 医師、歯科医師、看護師、保健師、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、社会福祉士、介護福祉士などの資格をもち、そのうえで実務を5年以上経験した人
  2. 生活相談員、支援相談員、相談支援専門員などとして、相談業務の実務を5年以上経験した人
  3. 1.の資格はないが、特別養護老人ホームや在宅介護サービス業などでの実務を5~10年以上経験した人。ただし、平成29年度の試験までの適用。

介護支援専門員実務研修受講試験について

試験は毎年1回・10月に、全国の都道府県で行われます。全問が5肢複択のマークシート方式による筆記試験です。

出題分野、問題数

区分問題数
介護支援分野介護保険制度の基礎知識25問
要介護認定等の基礎知識
居宅・施設サービス計画の基礎知識等
保健医療福祉サービス分野保健医療サービスの知識等(基礎)15問
保健医療サービスの知識等(総合)5問
福祉サービスの知識等15問
合計60問

試験内容

出題形式/5つの選択肢から正しいものを2つまたは3つを選ぶマークシート方式
問題数/60問
試験時間/120分

合格基準

配点は1問1点で、合格基準は介護支援分野、保健医療福祉サービス分野の区分ごとに正答率70%を基準とし、問題の難易度で補正されます。両分野の合格基準を満たした人が、「合格」となります。

分野問題数合格基準
25年度
(16回)
26年度
(17回)
27年度
(18回)
介護支援分野25問15点14点13点
保健医療福祉サービス分野免除なし35問26点25点25点
免除あり(1)医師、歯科医師15問12点13点
(2)看護師、保健師、薬剤師等20問14点16点
(3)社会福祉士、介護福祉士等20問15点13点
(2)(3)の資格取得者5問3点3点

注:保有資格によって認められていた解答免除は、平成27年度から廃止されています

平成27年度(第18回)受験データ(厚生労働省発表)

受験者数/134,538名
合格者数/20,925名
合格率/15.6%

 合格体験記は、こちらを参照ください。


資格取得等に関する問い合わせ先

各都道府県庁の担当部署・実施専門機関
都道府県別担当課一覧:公益財団法人社会福祉振興・試験センター